こちらは有閑倶楽部二次創作小説ブログとオリジナル小説ブログです。 日々の出来事もつぶやいています。 原作者・出版社とは一切無関係です。 誹謗中傷・作品の無断転載は禁止です。 管理人の文章やブログスタイルが合わない方はご遠慮下さい。不快と感じたコメントは削除致します。
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ただいまコメントを受けつけておりません。
お待たせ致しました。
これで一応ラストです。
納得できない方もいらっしゃるとは思いますが。
なかなか時間がなくてじっくり文章と向き合えなかったのですが、
頭の中で考えました。
私自身が・・・
好きな相手が振り向かないから諦める!
と言うタイプではないので。。
だからと言ってしつこくできる訳でもなく(笑)。
心の中で想い続ける・・・そんな感じでしょうか。
清四郎と悠理
魅録と悠理
生きている限り、可能性はありますね♪
最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
雨脚が遅くなったな。
ベッド脇に寄りかかりながら俺は思う。
心地良い雨音が、もう一度眠りに誘う。
久しぶりの安堵感が、あるいは休ませているのかも知れない。
不自然な体勢なのに、近くに聞こえる静かな寝息が痛みすらも忘れさせる。
部屋の空気に息苦しさを覚える。
見ると、カーテン越しに陽射しが届いているのが分かる。
立ち上がって窓辺に行くと、静かにカーテンを開けた。
急激な真昼の陽が、俺の目を刺すように入ってきた。
「ん・・・」
後ろで声がする。
寝返りを打つ音も。
窓を開けて暫くじっとしていると、また静かな寝息が聞こえてきた。
”あたし、清四郎が好きだ。
だからもう一度、気持ち聴いてくる!”
悠理からのメール。
”ああ、聴いてこい。ダメだって、クヨクヨすんなよ!”
そう返してやったのに。
ナンでまた、こうなってんの?
いつも通りに勝手に部屋に上がって来たのが真夜中過ぎ。
ベッドに入って眠っていた俺を引っ張り出して、強引に自分が入っていった。
俺の質問なんて聴きもしないで、眠ってしまった。
眠った・・・振りをしてるんだろ?
「綺麗だな」
「起きたのか?」
「うん」
「何が、綺麗だって?」
振り返ると、ブランケットから顔だけ出して俺の方を見ている。
視線は、俺の後ろだ。
「雨の滴。陽射しでキラキラしてる」
「滴?」
「うん、ほら、庭の樹の葉っぱ」
そんな遠くかよ。
お前んしか見えんだろ。
そう突っ込もうかと思ったけれど、ナンか、痛々しくて。
けれど。
ここに戻った理由は聴かなきゃな。
そう思った瞬間、悠理が話し出す。
ポツンポツンと。
まるで、雨音みたいに。
「清四郎に、聴いたんだ。
あたしの事、どう思っているかって」
「うん」
「あれから少し気持ち、変わったのかって」
「うん」
「そしたら・・・」
そうしたら、あいつとても困ったような顔をして。
「悠理の事は、とても大切に想っているんです。その・・・友達以上に」
僕達の関係はまだ進行形にあって、先が見えないのにそこに答えは出せません。
今は恋人未満であっても、何処かでそれが変わるかも知れませんし。
だから・・・
「やっぱり今は、悠理が欲しい答えを与えてあげられそうにありません」
きっと清四郎の事だから、想い続けるのも止めるのも、悠理の自由だって言うんだろな。
そう考えたら胸が苦しくて。
「人を好きになるって、こんなに辛いんだ」
はっとした時はもう遅かった。
大きな茶色の瞳から、涙が止め処も無く流れていた。
「こんなに辛いんなら、好きにならなきゃ良かった。
いつか分からない可能性なんて、信じなきゃ良かった。
あんな・・・あんな言葉で、ドキッとしなきゃ良かった」
外は陽射しが出ているのに、俺の部屋だけは雨が降り続いていたんだ。
静かに、とても静かに。
悠理の泣き方はまるで小糠雨のように静かで、哀しげで。
両手で顔を覆った姿なんか初めて見たから、何だか俺まで切なくなった。
けれど・・・
「何、終わったようなコト言ってんだよ」
「・・・・・」
「まだ何も始まっちゃいないのに、何で結論出そうとするんだよ」
「な、に・・・?」
「失ってもいないのに、諦めんなよ」
「でも」
「可能性を信じる信じないかは別として、素直な気持ちのままでいたらいい。
清四郎を好きだと言う気持ちに気付いたばっかりだろ?
あいつだって、可能性はあるって言ってるんだろ?
だったら、まだまだ進行形さ」
「う、うん・・・よく分かんないけど?」
俺は悠理が横たわるベッドにどんっと座った。
「俺も気付いた事がある!」
俺は、悠理が好きだ。
今から、ただの友達として見ない。
「ナニ言ってんだよ!」
ガバッと起き上がると、食ってかかろうとする。
「待てよ。だって、可能性だろ?
今は清四郎が好きでも、いつか、俺の方が良くなる可能性だって無きにしも非ず~!」
混乱させんなよーって喚くけど、俺達の関係だって進行形だもん。
それに、一番近い場所にいるのは俺だから、可能性は高いかも、って。
俺は悠理を真正面から見つめる。
直ぐに頬を赤らめる。
恋する乙女も板についたな。
「悠理、俺はお前を諦めない。だから、お前も頑張れ!」
結果がどうであれ、精一杯の想いを抱いたのなら俺はそれで良いと思う。
「そうだろ?」
「う、う~ん・・・」
悠理の携帯電話が鳴る。
清四郎からだって・・・
「何だって?」
「ちょっと出かけようって」
ほらな。
可能性はあるかも、だろ?
「良かったな。行くんだろ」
「うん」
家帰って、シャワー浴びて、すっきりして行けよ。
「うん!頑張ってくる!まだ何もしてなかったもんな」
「そうだ」
悠理はあっと言う間に部屋を出て行った。
開け放されたドアから、強い陽射しが入り込んだ。
雨は完全に止んだ。
その滴さえ、消えた。
夏は、始まったばかり。
1. 清四郎のばかー!
いやいやいや・・・・kotanさま、お疲れ様でございました!魅録が清々しいですね。それでやっぱり三人ともがまっすぐで、正直なんですね。このまま三人で普通に仲良くやっていって、「なあ、あたいが魅録のこと好きになったらどうする?」とか清四郎を揺らしちゃってほしい気も・・・・しますが。でも揺れないかな~・・・まだ今だと揺れないかもしれませんね・・・・この清四郎ってば。くう・・・・!
気持ちのよい焦れ焦れ感、ありがとうございました!
・・・・kotanさま、やっぱりこの三人は一度酒でも飲みながらよく話し合ったほうがいいと思います。(笑)
じんじゃーさま
いやぁ、お疲れ様でした!(笑)
アップの間隔が空きすぎて、私自身も内容を把握し切れず・・・!!
うう~ん、でも、どうだろう?
魅録は結構自分自身を抑えちゃうかもだけど、
清四郎は、実は直球タイプだったりしますかね?
自分の想いをきちんと持っているのが、彼だったりするのかも。。
ここはやっぱり三人で、酒でも飲んで話し合い・・・ですな!(笑)
コメントをありがとうございます!!