こちらは有閑倶楽部二次創作小説ブログとオリジナル小説ブログです。 日々の出来事もつぶやいています。 原作者・出版社とは一切無関係です。 誹謗中傷・作品の無断転載は禁止です。 管理人の文章やブログスタイルが合わない方はご遠慮下さい。不快と感じたコメントは削除致します。
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「おや、珍しいですね。独りですか?」
放課後の部室。
女性陣が買い物に行くって、さっき悠理達が教室から出て行った。
俺もそのまま帰りたかったけれど、部室にバイクの雑誌を忘れてしまったのでこうして来てみれば。
「悠理達、買い物だって」
「ふうん」
何となく、納得いかない感じ。
「美童は?」
「さあ、デートじゃないですか?昼休みも来ませんでしたね」
ソファに放置していた雑誌を取り上げる。
すぐに部室を出て行きたかったけれど、ナンだかそれもわざとらしい。
手持無沙汰に雑誌をバラバラと捲ってみた。
暫く俺の雑誌を捲る音だけが部室に響く。
突然、清四郎がクスッと笑った。
「ナンだ?」
びっくりして見上げると、困ったような微笑を俺に向けていた。
「仕組まれたのか?」
「へ?」
「いや・・・多分」
ククッと声を立てて笑うと、両腕を頭の後ろで組む。
「悠理の事ですよ。魅録と僕、はっきりしろって」
「は?」
「僕が悠理に友達以上恋人未満の関係って言ってから、みんなの様子がおかしいでしょ?
悠理も普段より大人しいし。
何より、魅録が必要以上に彼女にべったりって感じだから」
「俺?」
「ええ。僕には彼女を渡さないって感じ」
一瞬、張り詰めた空気を感じた。
「だから、どうなっているんだ、と。彼女をどちらがどうするんだと」
「決めろって・・・?」
「多分」
清四郎の吐いた溜息で、空気が変わる。
「この間ね、悠理にも言われたんですよ。
魅録達のクラスで英語の小テストがあったでしょ?
前日に勉強を見ていたんですけれど。
その時に、言われたんですよ」
悠理はちっとも集中する気配が無く、清四郎に注意を受けた。
何度か繰り返している内に、椅子にそっくり返るように座って、怒ったような口調で言ったそう。
「お前はちっとも変わんない」
「何がです?」
「この間、言っただろ?変なこと。
あんなこと言っおいて、でも、ちっともその話しない」
「だって」
「いつか分からない可能性、だろ?」
「ええ」
「あたしは、変わんないと思う。
何年たっても、何十年たっても、きっとこのままだと思う」
「何故、そう思う?」
「もし変わるんなら、あのセリフが出た時点で変化があると感じたから」
清四郎は彼女の言葉に驚いた。
その声は、その顔は、今まで見た事が無いほど強く引き締まっていたそう。
「彼女の、言う通りかも知れません。
僕は彼女が好きだし、大切に思っています。
野梨子や可憐への感情とはちょっと違うって思っていますし。
でも・・・」
何て言うか、悠理にはいつも笑っていて欲しいって思うんです。
彼女には彼女らしく、楽しくいて欲しいといつも願っているんです。
”友達以上恋人未満”の関係についてみんなに質問された時、もちろん考えました。
でも異性としての悠理を想うのとは、ちょっと違うって思いました。
「今は、そう思うの?」
俺は口を挿む。
「ええ」
だから、悠理が魅録といて楽しいなら一緒にいれば良いと思いますし、
僕といたいのならそうすれば良いと。
「けど、悠理はそれを望んじゃいない」
「そうです」
僕にとってはこの関係は居心地が良いのですが、悠理はそう思っていない。
今の僕といる事が、彼女にとって苦痛なら、僕はそれを望んじゃいない。
彼女にはいつも笑っていて欲しいけれど、
今の僕には、彼女の望みが叶えてあげられそうに無い。
「難しいな」
「ええ。”友達以上恋人未満”の関係って、こんなにも難しいとは思いませんでした」
「悠理の望み、いつか叶えてやれると思うか?」
「・・・・・」
清四郎は何時に無く困った表情を俺に向ける。
「俺は、悠理が、好きだ」
でも、悠理が好きなのは、清四郎だ。
「悠理を大切に思うからこそ、完全に僕から心を奪えないのでしょ?」
そう、俺だって、悠理の悲しむ顔は見たくない。
二人で、深い溜息を吐く。
俺にとっても悠理は、”友達以上恋人未満”なんだろうか?
1. まーさーかーの!
やっぱり男同士はこうでないと!きっちり腹を割って話し合える清四郎と魅録って素敵ですよね~!ふたりとも悠理のことが大事だから、大事だから!(二回言いました)悠理に迫ることもしないんですね・・・・・ほう。正直で優しくてまっすぐな二人がかっこいいです。二人とも、もうちょっとずるくてもいいのに!はー・・・・幸せな気分に浸らせていただきました!ありがとうございました!
じんじゃー様
ワタクシ、男性に迫られた事が無いので、文章に表せないのです!(笑)
そうですね・・・もうちょっと争って欲しい感じでしょうか?
そろそろ、終わらせたいと願っております♪
幸せな気分・・・ありがとうございます!!