こちらは有閑倶楽部二次創作小説ブログとオリジナル小説ブログです。 日々の出来事もつぶやいています。 原作者・出版社とは一切無関係です。 誹謗中傷・作品の無断転載は禁止です。 管理人の文章やブログスタイルが合わない方はご遠慮下さい。不快と感じたコメントは削除致します。
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お昼休み。
校舎の裏庭の芝生に寝転がる。
こうして過ごすに打って付けの季節。
五時間目の授業内容がどうでも良かったら、サボってもいい感じ・・・だけど。
今日は、俺一人じゃない。
久しぶりにお荷物が一緒だった。
親友にとっては、どうでも良くない数学の授業。
もうちょっともしたら、戻らないとな。
「うう~、このまま授業ボイコットしよ~」
「バカ、よせ。お前の場合は、危険だ」
「ナンで次は数学なんだー」
初夏特有の生い茂る草の香りが、俺達を眠りに誘う。
暑過ぎない気温と陽射し。
「眠いよぉ」
「うん、うん、うん」
あれから・・・数日は避けられてるような気がしたけれど、
すぐにいつも通りになった。
清四郎とは時々、誘われるままに行動しているようだけれど。
やっぱりこうして、俺のところに戻って来た。
昼飯のみんなと一緒の時も、清四郎は普段と変わらないように思える。
時々、親友は感情の無いような瞳であいつを見つめていたような気もするけれど、
読み取れない以上、俺にはどう理解する事も出来ない。
俺が寝転ぶ横に、親友もごろりと寝転んだ。
正直ドキッとしたけれど、そんなコト、俺だからどうでもいいんだろうな、こいつは!
不満と共に眠気も覚める。
「そろそろ戻ろうぜ」
「うん・・・」
そう言いながらも、ナンだか体が重く感じる。
さーっと、心持強い風が吹いた。
それをきっかけに、親友は話し出す。
「待つってさー、難しいよね」
「ん?」
「だからさ、気持ちが変わるのを待ち続けるって、難しいなって」
らしくない親友の発言。
この間から、全く別人みたいだ。
今まで、こんな会話したコトなんてないぜ?
どうしたって言うのさ。
恋をすると、野生児もこんなに乙女になっちゃうのかよ!?
「部室でのことがあってからさ、清四郎と二人で過ごす時間が増えたような気がするんだけど。
だからって、特別なことなんてないんだよね。
いつも通りの勉強会があって、いつも通りの会話があって。
期待している訳ではないんだけれど、清四郎の気持ち、知りたいって思ってるから」
「変わらない?」
「変わらないね、ちっとも。あはは・・・」
何て言ってやればいいのか分からない。
待ってるだけ損じゃない?って言ったら、張り倒されるか?
昼休みが終わるチャイムが鳴る。
戻らなくてはいけないのは親友も分かっているはずだけれど、
お互い、体が起きなかった。
「そんなすぐには、変わんないよ、実際」
「うん、だよね」
会話が途切れる。
授業が始まったのか、一切の音が失われる。
けれど吹き抜ける風が徐々に強くなり、芝生が音を立て始める。
胸が、騒めく。
俺の意識とは裏腹に体を半分起こし、親友の顔を覗き込む。
びっくりしたように目を見開き、見る見るうちに顔を真っ赤にした。
「な、何?」
両手を胸元で組んで怯えるように俺を見つめている。
”僕には、見守る事しか出来ない”
美童の言葉を思い出す。
”好きになっちゃったら、もうその相手しか見れないんだよ。何を言ってもね”
「待てると思う?」
「え?」
「ずっと、ずっと、変わんないかも知れないんだぜ?」
「清四郎?」
「うん」
”恋って、そういうもんさ”
俺だって、こいつに恋してる。
好きだって自覚しちゃったんだから、悠理しか見れないんだ。
1. ドッキドキ!
じんじゃー様
この先、どうしましょうか・・・やばいなあ・・・
次くらいで終わらせたいのですが。清四郎の出番がないままに?(笑)
完結できるか心配になってきました。
のんびり頑張る事にします♪
いつも感想をありがとうございます!